2020年の首里城お水取り行儀が12月27日(日)に行われました。
今年はコロナ感染拡大予防のため、簡素化されての実施でしたが、澤岻樋川には20人ほどの人が集まり、管理者の玉城さんがお水取りの簡単な説明をされていました。
その後、玉城さんは周囲に生えているカヤを刈り取り、サンを作って、皆さんに配ってくれました。
お水は管理者の玉城さんが汲み、壺の中に納めました。仲西小学校の5年生の女の子ふたりが後で、お水取りを見守ります。
その後、このふたりの女の子が、「風気(ふうち)げぇし」~コロナウィルスとたたかう」を方言でお話してくれました。
沖縄の言葉で「サン」と呼ばれる魔除けでコロナウィルスを追い払おうという内容でとてもコミカルで楽しいお話でした。先ほど配られたサンで、参加者の皆さんも一緒に風気げぇしをしました。
お水取りの後、お水を頂きました。
毎年恒例の御神酒も頂きました。お正月にいただきたいと思います。
御水は首里城円覚寺に運ばれ、辺戸大川の御水と共に奉納されます。
本来ならば、「二水献じ」とおもろにも記載されているように、二つの水は別々のまま王様へ献上されるそうです。
現在の儀式では合水して首里城へ展示されるようです。
今年のお水取りは、コロナの終息、首里城の復興、皆さんの健康を願って行われました。
お正月には首里杜館に展示されますので、お立ち寄りの際にぜひご覧ください。
実際に王様に献上された当時には、途中で水の入った壺を開けることはなかったはずだ、と関係者の方はおっしゃっていました。
確かに、別々に献上するから「二水献じ」なのだという話は納得がいくものでした。
歴史に基づいた行事のあり方もこれから改めて検討されることを願いたいと思います。
昨年は首里城の火災でお水取りの開催も危ぶまれましたが、やはり今年と同様、簡素化されてお水取り行事は実施されました。
去年、今年と様々な困難の中でも関係者の皆さんがお水取り行事を続けたいという思い一心に実施されていることに感動を覚えます。
どんな形でも続けていくこと、そして、澤岻樋川で子ども達が参加してくれたことに希望が見えます。
ぜひこれからもこの行事が続けていけますことを私達も願い、見守りたいと思っています。
今年ももう少しで終わります。
どうぞ皆様よいお年をお迎えください。
追伸:お正月に首里城を訪れました。このように展示されていました。