首里城お水取り・美御水の奉納

湧き水fun倶楽部

2019年12月28日 16:18

12月22日は、首里城お水取り行事が行われました。
お水取り行事とは、琉球開闢の聖地である安須森(アスムイ)の麓にある国頭村辺戸大川の水と、首里城から見て毎年の吉方の方位にある水を琉球国王へ若水として奉納する行事です。1998年に復活したこの行事が昨年第20回を迎えたことから、従来のような首里からの使者が水を汲み行列をなして国王へ奉納するという形式は一区切りつけ、形を変えて継続という話は聞いていました。今年は、首里城の火災もあり、この行事がどのような形で継続されていくのか不安感につつまれながらも足を運びました。

奉納行事開始時間よりも早く到着したため、先日焼失した首里城と龍樋の様子を見に行きました。

久慶門から首里城内に入るとすぐ左に一つのカーが目につきました。案内板を見ると、「寒水川樋川」(スンガーヒージャー)と記されています。

水は溜まってはいますが、樋からはぽたぽたとわずかに垂れる程度です。寒水川樋川は正殿へ入るルートから少しはずれるため、訪れる人も少なくひっそりとしていました。

そして、龍樋へ。火災の影響はないのでしょうか。寒水川樋川の水量を見ると心配ですが・・・。

健在でした。背後にネットはかけられてはいますが、水量に影響はないようです。数十メートルしか離れていない寒水川樋川と水量に大きな差があり、水脈は別々なのでしょう。水脈が複数ある方が城の防衛のためにも絶対いいはずです。

首里城内は正殿があった場所等に近づくことはできませんが、少し離れたところからであればその様子を見ることができます。まだ少し焦げたような臭いがしました。


さて前置きが長くなりましたが、奉納祭の時間が近づき、旧円覚寺総門前へ移動します。奉納開始前には、奉納祭の案内が場内に流れていました。

開始10分ほど前、「首里城から見て吉方の方位にある水」である浦添市澤岻にある澤岻樋川の御水が到着しました。「首里城から見て吉方の方位にある水」は、その年の吉方がどの方角であるかにより汲む場所が違いましたが、現在は、澤岻樋川でしか汲むことができないため、毎年ここから御水が汲まれています。

ほどなくして辺戸大川からの御水も到着し、儀式が始まります。

いつもと同じく、周辺は静寂に包まれ厳粛な空気が流れます。手を合わせている方もいらっしゃいました。琉球の繁栄と安寧に加え、今年は「首里城の再建」を願う人も多かったのでしょう。

見学に訪れた人は全体で30~40名ほどでしょうか。これまでのような行列をなしての取り組みではありませんでしたが、厳かな雰囲気はそのままに開催できたことはよかったと思います。長年この行事に中心的な役割を果たしてきたNPO法人首里まちづくり研究会事務局長の山城さんと浦添市文化協会の玉城さんお二人の笑顔が見られて安心しました。


ところで、この円覚寺総門の向こう側をご覧になった方はどれくらいいらっしゃるでしょうか。向こう側を見ることができると聞いたので行ってみました。

小さな池と橋、右側には階段もありました。美しい風景です。

この日の模様が翌日のNHKで放送されましたので、その様子を少しだけ載せておきます。



祈りを捧げる山城さんと

玉城さん。
このお二人の努力なしにはこの奉納行事はここまで継続できなかったかも知れません。首里城の再建まで、当分寂しい日々は続きますが、形を変えてでもこの行事が末永く継続されていくことを祈ります。




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