7月定例会

湧き水fun倶楽部

2023年07月16日 23:30

7月15日(土)午後2時より、浦添市立中央公民館で7月定例会が開かれました。
久しぶりに参加する方が何人もいらっしゃり、なかには長崎県からはるばる参加された会員さんも。まさにコロナをまたいで3年ぶりの再会。仲間が集うことの喜びにあふれた有意義な時間でした。
今回、講師として参加して下さったのは、総合地球科学研究所研究員の嶋田奈穂子さん。嶋田さんもご家族一緒に京都からお越し下さいました。本当にありがたいことです。


 嶋田さんは、今年3月に沖縄を訪れ、私の著書である『おきなわ湧き水紀行』の中でどうしても直接ききたいことがあるということで連絡をくださり、お会いしたのがきっかけで、今回の講師として、湧き水fun倶楽部のみなさんとの情報交換会にお招きすることになりました。
 3月に訪れた際の記事はこちら→https://wakimizufun.ti-da.net/e12459679.html
 その後、嶋田さんが、書かれた文章がニュースレター(P5)に報告されています→https://mizu-kyosei.net/newsletter/

 嶋田さんは、小さな神社や聖地の形成過程やその閉じ方についての研究をされており、また、東ティモールでの支援活動もされていることから、東ティモールの水場について、聖地としての沖縄と共通する点があることに着目されているというお話でした。
 
 東ティモールの歴史と環境のお話は心に迫るものがありました。独立後、戦争に巻き込まれ、多くの大人がいなくなり、国をつくる作業が一から始まる中、海外からの多くの支援によって、有機のコーヒーの栽培や生活に必要な水の確保などが行われていることも嶋田さんの活動の中から知ることができました。
 
 沖縄も戦争の傷跡から立ち上がった経緯があり、水場を聖域として大切にする文化が受け継がれていますが、東ティモールでの今の状況では、文化を継承する側の大人が戦争の犠牲になり、水場が荒れていく状態であるという報告がありました。沖縄は戦争体験も、水の不便な時代を生きた人々の体験も伝えることはできているのかもしれませんが、今後も命をつないできた大切な水場を守ることができるのか、聖地としての認識をつないでいくことができるのか、東ティモールの状況に沖縄の未来が重なり、次世代へつなげるための取り組みの必要性を感じました。

 会員との意見交換も行われ、現在の東ティモールの状況がかつての沖縄の状況と重なる部分、沖縄との共通点から見えてくる環境問題や産業、これからの展望など、時間いっぱいお互いの情報を通して交流を深めることができました。
 

 あっという間の2時間でしたが、またの再会を願いみんなで記念撮影。
 

今回は、長年、湧き水fun倶楽部の顧問をつとめてくださった金城義信さんに、湧き水fun倶楽部の12周年のアルバムと記念品をお渡しするセレモニーも行われました。
 
金城さん、また、時々はぜひあそびにいらしてくださいね。







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