サイエンスアゴラ2019参加レポート

湧き水fun倶楽部

2019年12月16日 13:50

報告が遅くなりましたが、11月14日(金)~16日(日)に東京お台場で行われたサイエンスアゴラに湧き水fun倶楽部6名(会員4人+特別会員2人)で参加しました。
湧き水fun倶楽部は、2016年より、琉球大学「水の環でつなげる南の島のプロジェクト」に参加させていただき、その成果発表としてご一緒させていただくという光栄な機会を与えていただきました。この場をかりて感謝申し上げます。

まず、第一陣が14日に東京入り。
第1日目は開幕セレモニーと基調講演が行われました。
参加した会員の宮城さんからのレポートです。

イエンスアゴラ2019【Human in the New Age―どんな未来を生きていく?】

パネリスト5名による講演でした。興味深かったのは、東京大学先端科学技術研究センター教授の稲見昌彦先生。
テクノロジーの技術で人間の能力を拡張するという人間拡張工学、超人スポーツなどの話でした。
VR(バーチャルリアリティー)を利用したけん玉トレーニングの研究があり、VRを通してでけん玉の練習を「ゆっくり」と、そして慣れたら「速く」という感じで練習するのです。VR上ではけん玉が「できる」という成功体験をしていきます。
そして、いざVRを外した現実世界で実践をしたらどうなったか…。
なんと!けん玉を上達した状態になっていました。VRでスキルを磨けることに驚きました。この技術はスポーツ分野で研究が進んでいます。それが超人スポーツのようです。
環境によって人間の能力を引き出す、能力とは人と環境の相互作用の中に存在するということでした。また、できなかったことができるようになる!人間の能力拡張はモチベーションのアップにつながるということをお話されていました。

他には、培養肉の研究、市場化に取り組んでいるマーストリヒト大学 教授のマーク・ポスト先生。
培養肉とは、動物細胞を培養して作るお肉のこと。肉の消費率は年々上がっていてそれに伴う需要と供給が今後難しくなる可能性があると。家畜を育てるための飼料、水、土地など環境の問題が世界的に指摘されている中で、その解決の選択肢の一つとして培養肉の研究が進んでいるということでした。AIシステムによる培養肉の生産は畜産業の重労働環境の改善にもつながるだろうということでした。個人的にお肉は好きでよく食べますので「培養肉…!?う~ん」という感じではありますが、SDGsの観点からも目を背けられないことなのだと知りました。
マーク先生は、2013年に世界で初めての培養肉バーガーを研究発表されています。写真で見たのですが、本当にハンバーガーのパテでした。「どんな味がするのだろう?」という好奇心がわきました。
近い将来、私たちの食卓に培養肉が並ぶ日が来るかもしれません、楽しみです。
科学技術の発達で私たちの暮らしは未来に向かってどんどん変化、進化していきます。その中で、私たちはどう人間としてAIと向き合って生きていくのか。それぞれのパネリストの皆さんのお話は勉強になりました。



2日目、テレコムセンター前に集合しました。


会場にたくさんのブースが参加しており、どれも興味深いものでしたが、まずは501の「SHARING WATER~水を配り、たくわえ、世界で利用する新しい方法」をめざすことに。

世界で飲める水が水道水として供給されている国は案外少ないことがわかりました。

水をキープし、移動させる方法としての新しい技術。球状の入れ物で楽に運べる方法を考えているのだそうです。


午後はステージでの講演会を聞いてきました。
Science for peace~大型加速器が創る世界平和~

宇宙の成り立ちをさぐり、未来へ向けて世界平和を考えるという壮大な内容。
望遠鏡はタイムマシン!遠くに見える星の姿は、時間をかけて今私達のもとに光を伝えます。


大きな宇宙、そしてその中の小さなな小さな水の惑星。地球。そこに人類がいることも天文学的な数字の中のおそろしく小さな確率。
そんな地球に暮らす生き物が争うなんて、本当にちっぽけなつまらないことで、科学の眼でとらえてみると、私たちが進むべき、選択すべき未来は、平和にむかってみんなで協力していくこと。小さな子どもから大人まで楽しくきけるお話で、科学の偉大さを感じました。このようなイベントが身近にある子ども達は本当に幸せだと思いました。

その後は、琉大のみなさんと合流して、あすのワークショップの広報活動。ビラ配り班が集合し、会場内で明日のお知らせをしました。


そして当日。


湧き水fun倶楽部のパンフレット、パネル、そして特別会員の新城君の水の調査研究発表の準備から。






準備、完了!!


ワークショップでは、琉大 水の環プロジェクトで開発したボードゲーム「すいま~る」を通して、水について考える機会となりました。


湧き水fun倶楽部の会員も参加しました。


ゲーム終了後、新城君の研究発表も行われました。

堂々とした発表に、積み重ねた研究の成果と自信があふれていました。


最後はみんなで記念撮影。

多くの学びをお土産に湧き水fun倶楽部もまた視野を広げ、活動に関する情報、そして交流を楽しくすることができました。

関係者の皆様に心からお礼を申し上げます。
貴重な体験をありがとううございました。




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